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おすすめ生成AI3選 No.2「DeepResearch」

ディープリサーチ 人事・総務の話題

仕事をするうえで、何かを調べたり、報告書を書いたりする機会は多くありますよね!?

ですが、膨大な情報が流通する「情報過多」の時代に求める情報を探すことは、相当の労力が必要です。

しかも、得られた情報を整理・分析し、結論付けを行ったうえで、分かりやすく体系立てて報告書に仕立てるとなれば、膨大な労力が必要になってきます。

今回ご紹介する「DeepResearch(ディープリサーチ)」は、その労力を劇的に削減してくれ、しかもレポートの質も引き上げてくれる素晴らしいツールです!

DeepResearchは、Google検索とは全く異なるものです。

例えるなら、Googleに代表される検索エンジンは、広くて大きな図書館で、本棚に並んだたくさんの本の中から、キーワードに合う本を探すためのツールです。

ウェブサイトのリンクなど、主に「情報」の断片を、素早くたくさん見つけ出すことは得意ですが、検索エンジンには、大量の情報の中から、本当に必要なもの・信頼できるものを選び出す判断力はありません

これに対してDeepResearchは、あたかも専門家が図書館中の本を読み漁って、自分の質問にぴったり合う情報を集めて、それを分かりやすくまとめてくれるようなイメージです。

DeepResearchは、ユーザーが入力した情報に基づいて、複数の調査ステップを自動的に計画し、複数の情報源を横断的に探索・分析し、それらの情報を統合して深い洞察を含む構造化されたレポートを生成してくれます(比較表なども自動で生成してくれます!)。

つまり、DeepResearchとは、ユーザーの意図や目的に沿った深い洞察を提供してくれるツールであり、この点がgoogle検索のような検索エンジンはもちろん、プロンプトに対して直接的なテキスト生成を行う多くの生成AIとの違いになります。

GoogleのGeminiに搭載されたDeep Research機能を元に、DeepResearchが動くプロセスをご説明します。

a.リクエストの理解(計画)

ユーザーがリサーチの質問やトピックを入力すると、AIはこれをより詳細なリサーチ計画に分解します

DeepResearchは、次の通り、例えば「うさぎについて調べてください」というシンプルなプロンプトを多角的な研究計画に変換することができるのです(↓こんなイメージ)。

携帯電話のスクリーンショット

AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

さらに、DeepResearchが提案するリサーチ計画に対して、修正指示を与えることも可能です。

いわば、何か調べ事をするときに「さあ何から調べようか?」と考える部分を代行してくれるので、とても便利です。

b.広範囲な探索(情報収集)

そしてリサーチ計画ができ、リサーチを開始すると、AIは自律的にウェブの他、ユーザーがアップロードした資料などを検索し、最も関連性が高く最新の情報を収集します

このステップは、なかなか求める情報にたどりつけなかったりして、とても時間を要するステップですが、DeepResearchを活用することで情報収集に要していた時間を大幅に短縮できます
この削減効果は、非常に大きいものがあります。

このステップからレポート生成まで少し時間を要しますが、DeepResearchに調べてもらっている間に、自分は別のことができるので、全く問題はないでしょう。

c.情報の関連付け(推論・分析)

さらに、AIは収集した情報を分析し、パターン、関連性などを特定し、調査結果を通じて推論を行います。

DeepResearchは、収集した情報を分析し、パターン、関連性などを特定し、継続的に推論を行い、次のステップに進む前に思考を重ねてくれるのです。

ここが「Deep(深い)」たる所以ですね。

DeepResearchは、情報収集と推論・分析の思考プロセスを見ることができるので、AIが思考している様子が把握できます。なかなか興味深いですよ😊

d.結果の提示(報告)

そして、DeepResearchはその調査結果をレポートとしてまとめてくれます。

このレポートは単なるリンクの羅列ではなく、洞察を含む構造化された要約になります。

これがDeepResearchの大きな特徴で、自分では気づかなかった情報や切り口でレポートされるので、新たな気づきを得られる場合が多々あります

DeepResearchのレポートの切り口(項目)を参考にするだけでも、質の高いレポート作りに役立ちます。

私の使い方の一例をご紹介いたします。
一般的な調査目的以外の使い方の方が参考になると思いますので、単なる調査目的以外の使い方をご紹介いたします。

活用事例1.エンゲージメントサーベイの分析

最新版と過年度のエンゲージメントサーベイ結果を読み込ませて、データを比較し分析させています。

組織全体のエンゲージメント状況の変動、注目すべき部署や項目、個々の従業員の状況について多角的に分析するようプロンプトを与えると、かなり多角的に分析してくれます。

サーベイ結果はデータ量が多くなりますので、手作業で分析すると、どうしても時間が掛かります。その時間が大幅に削減できるメリットはとても大きいです。

しかも、自分では気づきにくい切り口で分析をしてくれたりもするので、分析の質も上がっていると感じます。

ただし、例えば2回のサーベイ結果を読み込ませたとして、Aさんのサーベイ結果がどちらか一方のサーベイにしか存在しなかった場合、AIはAさんが新入社員なのか、それとも退職社員なのか、または在籍しているけど片方しか回答しなかった社員なのかを判断できません。

私が初めてエンゲージメントサーベイを読み込ませたときの例だと、過去データにしかAさんのサーベイ結果が存在しませんでした。これは実際にはAさんが前回調査の後に退職しているためです。

ところが、直近データと過去データを比較してAさんのデータがないことに気づいたAIは、”退職”と考えずに”無回答”と判断していました。

そして、前回はあるけど直近はAさんのデータがない → Aさんは直近のサーベイに回答していない → Aさんのエンゲージメントは下がっているから回答していない → だからAさんは要注意 という趣旨のレポートになっていました。

こういった間違いが生じるので、例えばサーベイ実施日と、その間の入社・退社データを追加情報としてDeepResearchに与えるなどの工夫が必要です。

よく言われる通り、AIも人と一緒で丸投げはダメということですね😅

活用事例2.面接準備 候補者評価

もう一例を挙げると、私は面接の前に、DeepResearchで候補者に関するレポートを生成して、それを参考資料として目を通しています。

具体的には、候補者の履歴書・職務経歴書・適性検査の結果・最終面接までの面接官の評価など、手元の資料をすべて読み込ませます。さらに自社の求める人材像に関する情報を与えたうえで、候補者を評価するようプロンプトを与え、生成されたレポートに目を通すという手順です。

エンゲージメントサーベイの入退社データではありませんが、プロンプトや提供データの解像度を上げた方がレポートの質が上がります

そのため、自社が採用したい人材のペルソナは必須です。

この使い方もそれなりに重宝しているのですが、一方では、DeepResearchのレポートに依存しないよう、またバイアスが掛からないように注意が必要だろうと強く感じます。

ですので、あくまで面接の対話を通じた自分の感じ方を優先するようにしています。

ただ、レポートを読んでいると「そこに着目するんだ」など、有意義な気づきもあります。気づいた点を面接で深掘りして確認してみるなど、面接準備としては十分活用できるレベルにあると思っています。

今までご紹介した使い方をするうえでは、社内の機密データや個人情報等のデータ漏洩が大きな懸念事項です。

ですが、私が現在利用しているGemini Advancedのような有料版のサービスでは、入力データ(プロンプト、アップロードされた情報、生成された文章など)を、AIモデルの学習(教師データとして活用)に利用されることはありません(詳しくは規約の確認をお願いいたします)。

これが無料版のサービスとは明確に区別されている点です。

無料版では、ユーザーが設定で無効にしない限り、会話のデータが匿名化された上でサービスの改善(モデルの学習を含む)に利用されることがあります。

このように、有料版ではより高度なプライバシー保護が提供されています。

さらに、ユーザーが入力したプロンプト、読み込ませた履歴書の内容、そしてAIが生成した回答は、暗号化されて処理されます。

そのため、社内のシステム管理者であっても、その具体的な内容を覗き見ることは通常できません。

ですので、人事データなど機微な情報を活用することが可能になるわけです。無料版を使用される場合は十分にご注意ください。

あとは、AIがもっともらしいけれど、実際は不正確または無意味な情報を生成しているというハルシネーションリスクにも留意が必要です。信頼性は何を参照しているのか、にも影響を受けます。

レポートを鵜吞みにせず、必ず検証が必要です。

最後に、たまに難しいことを聞くと「大規模言語モデルとして私はまだ学習中であり、その質問には答えられません。」と断られることがあります😮

きっとプロンプト次第で答えは変わるのでしょう。
DeepResearch自体、まだまだ改善中でもあるようですが、ある程度のプロンプトテクニックというか、リテラシーが必要かなと感じます。

DeepResearchに限りませんが、AIが生成した情報を批判的に評価し、その潜在的な偏りを理解し、責任を持って倫理的に利用する能力(=AIリテラシー)が必要です。

AIリテラシーがなければ、我々は欠陥のあるAIの出力に過度に依存し、誤った意思決定をしたり、誤情報を拡散するリスクが大きくなります。

今後のビジネスにおいて、AIの活用は不可欠ですが、活用に伴ってAIリテラシーも不可欠になるでしょう。

企業としては、AIの活用促進と並行して、従業員をトレーニングしたり、社内のAI活用ガイドラインを策定するという取り組みも必要になってきます。

AIリテラシーを備えたうえでDeepResearchを活用できれば、このツールは生産性の向上と新たな視点を得るうえで絶大な効果を発揮する革新的なツールになってくれると思います。

是非一度、お試しください!

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